先日、購入した ISBN:4166605240:detail を読み終えたので、教育分野に限って少し感想などを書いてみる。 まず、安倍氏は、 一九八〇年代、イギリスのサッチャー首相は、サッチャー改革と呼ばれたドラスティックな社会改革をおこなった。イギリス社会には、大きな軋轢を生じさせたが、それは、よりよき未来へむけた、いわば創造的破壊だった。 わたしたちはこの構造改革を、金融ビックバンに象徴される、民営化と市場化の成功例ととらえているはずだ。しかしそればかりではなかった。じつは、サッチャー首相は、イギリス人の精神、とりわけ若者の精神を鍛えなおすという、びっくりするような意識改革をおこなっているのである。それは、壮大な教育改革であった。 と述べている。しかし、その認識は間違っている。大田直子「イギリス新労働党の教育改革‐装置としての「品質保証国家」」『教育学年報』9号 2002年のなかで大田