サイバー犯罪というと技術的に高度なテクニックが用いられるもの、というイメージがあるかもしれないが、実際に多用されているのは人の心理を突く手口だ。 「犯罪者らがコンピュータを1つの道具として利用し始めていることは間違いない」――6月28日から開催された情報セキュリティEXPOの専門セミナーにおいて、警察庁の河崎裕二氏(情報通信局情報技術解析課課長補佐)はこう語った。「犯罪者は使えるものは何でも使う。コンピュータも使わない手はない」(同氏) 警察庁がまとめているサイバー犯罪の検挙/相談受理件数は右肩上がりで増加を続けている。しかしその多くは、従来からあった詐欺や児童買春などの犯罪をインターネットを利用して行う「ネットワーク利用犯罪」だ。 2005年のサイバー犯罪検挙件数は3161件だが、内訳を見ると、コンピュータやネットワークなどの仕組みがなければ成り立たない「コンピュータ・電磁的記録対象犯罪
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