我々の所属する銀河の中心には、超巨大ブラックホールが存在している。 これは仮説ではなく、ほぼ確信できるレベルの証拠が、すでに見つかっている。 そしてその証拠は、ロボットの技術なしには得られないものだった。 まあ、風が吹けば桶屋が儲かる、みたいな話かもしれないけれど、現代の天文学には集積技術と、ロボット技術が絶対に欠かせない。 光学望遠鏡は、日本のすばる望遠鏡(主鏡サイズ8.2m)を含め、今では8~10m級の巨大なものが、世界に10カ所近くある。 しかし、1990年代の終わりに、このクラスの望遠鏡ができはじめる以前は、世界最大の望遠鏡といえば、アメリカはカリフォルニア州にあるパロマー天文台の、200インチへール望遠鏡の事だった。 この口径5mの望遠鏡は1946年に作られたもので、それからほぼ半世紀にわたって世界最大の望遠鏡であり続けた。つまり、それだけ長い間、これを越える規模の望遠鏡を作る技