ゲーム/物語/RMT インタビュー パク・サンウ(Park Sang-Woo) ゲーム評論家 聞き手:東 浩紀 GLOCOM主幹研究員 + 井上明人 GLOCOM研究員 (本誌より、部分的に掲載) 金銭へのフェティシズム──株式房・SOHO房からPC房へ 東── 『動物化するポストモダン』を読んでいただいているようなので,物語という部分にからめてお聞きしたいと思います. 先ほどパクさんは,ゲームはスキゾ的=分裂症的だという話をされました.これを次のように言い換えることができると思います.わたしは『動物化するポストモダン』で「大きな物語」という言葉を,人々を一つのイデオロギーによってくくる装置,という意味で使用しました.この考え方からすると,コンソール機でのゲームプレイにおいては,プレイヤーごとに一つ一つ小さな物語が生まれるのであり,したがってそれが大きな物語に対する抵抗の道具になると言える