【議員会館】 〒100-8981 東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第一議員会館301号室 電話:03-3581-5111(代表) 政治家の見立てはむずかしい。麻生太郎というひとを見ているとつくづくそう思う。重心が高く、それゆえに失言が多い――。これが日本の政治ジャーナリストによって描かれてきた麻生太郎像だった。だが、外交を委ねられたこの保守政治家はいま、これまでとは違う貌を見せ始めている。にもかかわらず、メディアは使い古したプリズムで同じ見立てを流し続けている。 麻生自身も多くの責めを負っている。メディアとまったくといってよいほど対話ができないのだ。少年時代に祖父である吉田茂首相のもとにおしかけた政治記者たちのバーバリズムにすっかり嫌気がさしてしまったためだという。本人も「新聞は読まない」と言うほどだ。このため講演会ではつい聴衆と直接対話を試みてしまう。それは間接民主制の煩雑さに耐え