第15回 グローバルな国家犯罪で外貨を稼ぐ北朝鮮 ~犯罪を抑止しなければ、経済制裁は効かない~ 国際問題評論家 古森 義久氏 2006年1月25日 拉致・救出訴える国民大集会 救出を訴える横田めぐみさんの母早紀江さん(東京・千代田区の日比谷公会堂) (写真提供:時事通信社。なお同写真およびキャプションについて、時事通信の承諾なしに複製、改変、翻訳、転載、蓄積、頒布、販売、出版、放送、送信などを行うことは禁じられています) 北朝鮮の国家犯罪といえば、日本人ならばまず拉致事件を連想するだろう。北朝鮮政府の工作員たちが罪もない日本人の若い男女を故国から暴力で連れ去り、20年も30年もそのまま拘束するという行為は、残酷きわまりない国家犯罪である。拡散防止条約その他の国際合意を踏みにじり、核兵器を開発して、その放棄と引き換えに巨額の経済援助を要求するという北朝鮮当局の年来の「核の恫喝」も