ネットの世界を知った笠原氏は、以後、IT業界やパソコン業界を把握しようと本を手に取るようになった。 その頃読んだ本には、至る所に線が引いてある。中でもひときわ赤い線が目立つ本を発見した。ビル・ゲイツを描いた『新・電子立国1 ソフトウェア帝国の誕生』(相田洋/日本放送出版協会)だ。 定規で几帳面に引かれた幾本もの赤線。「何も知らないからこそ、もっと吸収したかった」という、当時のまっすぐな思いが、そのまままっすぐな線となって残っていた。 『新・電子立国』は1996年に発売された本で、大学3年生の頃に読みました。『インターネット激動の1000日上・下』(ロバート・H・リード/日経BP社)、『覇者の未来』(デビッド・C・モシェラ/IDGコミュニケーションズ)も、だいたい96、7年に発売された本だと思いますが、そういう本を自分で買ってきては読んでいました。 ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズの詳しい