この本を読み終わり、書棚にしまうのを忘れて自宅の居間に置いておいたら、週末に女房が熱心に読んでいるので驚いた。 「珍しいね。ぼくが持ってくる本をそんなに夢中になって読むなんて。いつもこれ読んだらと渡しても、ほとんど見向きもしないくせに」 「何気なしにページをめくっていたんだけど、ついつい引き込まれたの。日本と中国の関係が自然と頭の中で整理されていくみたいで楽しいわね」 「あれは読んだの?」 「あっちは読んでいない。厚いし何となく読みにくそうだから」 スターリンの罠にはまった日本 あれというのは、工藤美代子さんが書かれた『われ巣鴨に出頭せず』(日本経済新聞社2006年7月26日発売)だ。私はたまたま、この2つの本を同時並行で読んでいた。 工藤さんの本は、戦前の総理大臣である近衛文麿の人生に焦点を当てたノンフィクションの大作。近衛については、これまであまり知られておらず、しかも連合国軍総司令部
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