2006年3月,イタリア・ローマ市内で,日本のアニメーションやゲームの海賊版ソフトウエアを販売していた3店舗を現地の財務警察が摘発した。この摘発に大きく貢献したのが,事前に現地で実態調査を実施していた,日本の社団法人であるコンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)である。ACCSは1985年に設立され,日本国内におけるソフトウエアの不正使用摘発などで実績を挙げてきた。最近は,デジタル・コンテンツの急速な普及と市場の拡大に伴ってデジタル著作権侵害をめぐる状況も大きく変化し,その活動はグローバル化している。今回の摘発に至る経緯と,欧州やアジアにおける日本のデジタル・コンテンツ著作権侵害の現状について,同協会コンテンツ適正流通促進機構・専門官の石井昭氏と国際担当兼広報室室長の坂田俊介氏に聞いた。