今回はIBMの女性活用と、私自身の経験についてお話しします。 IBMは早くから女性活用に取り組んでいましたが、現在のように本格的に推進するようになったのは1993年からです。90年代初めの赤字計上がきっかけで、社内の改革が求められました。93年に、会長兼CEO(最高経営責任者)に就任したルイス・V・ガースナーが最初に言ったのが「ダイバーシティーマネジメント」、つまり多様性の促進だったのです。 彼はなぜ、ダイバーシティーマネジメントを強調したのか。93年当時、世界160カ国のIBMの社員は26万人いましたが、経営権を持つトップエグゼクティブのほとんどは白人男性、いわゆるWASPでした。しかし社員のうち30~35%は女性、黒人、ヒスパニック、アジア人です。こういった様々な社員の力もフルに活用しなければ一流の会社にはなれない、とガースナーは考えたのです。 ガースナーは「すべての人に機会を与え、様
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