迷走を続ける通信・放送懇談会から、土壇場で思わぬ「座長案」が出てきた。娯楽・スポーツ部門は「公共性が必ずしも高いとは言えない」ので、本体から分離し、子会社とするよう提言するというのだ。これは先日の規制改革・民間開放推進会議の「基幹的サービスとそれ以外のサービスに再編成」という話に近い。 しかし、総合・教育の2波との関係はどうなるのか。規制改革会議の案は、地上波を「報道チャンネル」と「娯楽チャンネル」に再編し、娯楽チャンネル部門を民営化するもので、それなりに合理的だ。ところが、この座長案では、地上波は再編しないで受信料で運営し、組織だけを子会社にするという話になっている。これでは、番組制作局を番組制作プロダクションにするだけで、民営化にはならない。 松原氏は「教育テレビは公共的だから必要だ」という抵抗勢力の主張を認めているが、公共的なサービスだから効率を無視してもよいというのは、小泉改革