気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン ニューヨークの地下鉄に乗ると、2~3回に1度は物乞いに出くわす。日本の地下鉄では考えられないことだが、カネを入れる大きなコップのようなものを持って、車両の中を歩き回っているのだ。「ホームレスになって困っているんだよ」といった内容のことを口にしているだけなのだが、1ドル札を差し出す人が結構いる。 伝統的なホームレスもまだ多い。街角にダンボールを敷き、ぼろ布をかぶって寝ている。 ニューヨークは安全になった――。 多くの人がそう感じている。確かに、警察は強化され、しかも好況が続いて失業が減っているのだから、犯罪は減少して当然かもしれない。だが、依然としてホームレスが目立つのは、所得格差の拡大傾向に歯止めがかからない証しかもしれない。 ジニ係数は上昇