インドでエイズウイルス(HIV)感染の被害が拡大しています。 インド国家エイズ管理機構 (National AIDS Control Organization, NACO)の推計によると、1990年時点で20万人程度にとどまっていた国内のHIV感染者は、1990年代後半から急増しはじめ、2000年には390万人に達しました。直近の2004年の感染者数は513.4万人となっています(図表)。これは、530万人の南アフリカ共和国に次いで世界で2番目に高い数字です。 南アフリカを抜き世界最大 最近では、年間10万~50万人のペースで感染者が増加しており、いずれは南アフリカを抜いてインドが世界最大のHIV感染者を抱えることになるとみられています。エイズ感染者も増加傾向となっており、2005年7月末時点では累計11万1608人の感染が報告されています。 感染の経路で最も多いのは性交渉によるものです。