人工知能(AI)がブームだ。 少なくとも世間では、そう受け止めているようだ。 たとえば、読売新聞は7月9日付朝刊文化面で、「人工知能と映画」という特集を組んだ。この夏公開された「ターミネーター」シリーズの新作「新起動/ジェニシス」のほか、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」、「チャッピー」が紹介され、各映画の中で重要な役回りを演じる人工知能について識者の意見を聞いた。 現実の世界でもここ数年、人工知能がチェスや将棋、クイズなどで次々と人間を破り去った。グーグルの自動走行車、小型無人機ドローンを使ったアマゾンの配達サービスもニュースになった(表参照)。 果たして近い将来、人智(じんち)をはるかに越えた人工知能が完成するのだろうか。ターミネーターに出てくる「スカイネット」のような人工知能が人類に反逆し、人類を存亡の危機に陥れるのか。それは、ユートピア(理想郷)ならぬ、ディストピアだが―