経営コンサルタント 情報システムコントロール協会 東京支部 理事 日本ITガバナンス協会 事務局長 梶本 政利 投資意欲が縮小しがちな今こそ,正しいIT投資の考え方を習得しなければならない。それには,米ITGI(ITガバナンス協会)と米ISACAが策定したIT投資のフレームワーク(枠組み)「Val IT」の利用が有効である。こうした前提のもと,Val ITによる正しいIT投資の考え方を説明するのが本連載の狙いだ。 前回は,危機の時代だからこそIT投資のガバナンスが必要なことを挙げて,Val ITの概要を説明した。今回はVal ITをより詳細に解説するとともに,現在の危機におけるIT投資のあり方を深く考えていくことにしたい。 「価値の提供」に重点を置く Val ITが示す「IT投資のガバナンス」は分かったようで,分かりにくい。一方で,「ITガバナンス」という言葉もある。ITガバナンスと照らし
![第2回 「IT投資のフレームワーク」の生かし方](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)