北村征嗣（３８＝大阪）が浮かぬ顔だ。 ５Ｒは３着、メイン１２Ｒドリーム戦は２着とまとめたが、機力の不安はぬぐえない。「後半は遅れない起こしをしたのに、スタートで遅れた。道中も全然あかんし、ペラが間違った方向にいってるかも」。２日目は７Ｒ１走だけに、調整に費やす時間はある。懸命の作業に取りかかり、臨戦態勢を整える。

後藤正宗（３９＝静岡）が３日目９Ｒをインから逃げて今節初勝利。 準優入りへ望みをつないだが、表情はさえない。「足は悪くないけど、先頭を走っていても乗りにくい。これが３５％のエンジンならまずまずなんだろうけど、４５％だと考えると物足りない」。コンビを組む５５号機は複勝率４５・４％を誇る。そのポテンシャルをどう引き出すのか。まだまだ課題は山積みだ。

飯島昌弘（４４＝埼玉）が、連勝で一気に浮上してきた。 前半５Ｒは中村真とのデッドヒートに競り勝ちシリーズ初星を飾ると、後半１０Ｒは、２コース差しで首位争いを制した。「足は出足型。ペラが合ってきて回ってからの押しがきました」と上昇気配だ。得点率は６位タイまで浮上。予選ラストの４日目８Ｒは、絶好枠から準優好枠を狙う。

重野哲之（３８＝静岡）が手にした２６号機は複勝率３０・０％と数字こそ平凡だが、前回使用者の岡田憲行が強力足に仕上げて優出している。 「ペラをたたいて感じは良くなっています」と感触も良く、前検タイムも６秒７８の好時計をマークした。３号艇で臨む初日ドリーム戦も好勝負必至だ。

磯部誠（２６＝愛知）が無傷の３連勝で得点率首位に浮上した。後半１２Ｒは３コースから鮮やかにまくり差した。 「足は普通。抜けたところはない」と中堅の自己評価だが、切れ味鋭いハンドルワークが光る。３日目は７、１１Ｒの２走で首位キープを目指す。

平石和男（５１＝埼玉）が優勝戦３号艇だ。 「足については、バランスが取れている。まあまあだね。超抜ではないが、出ている人にもそんなに引けは取らないよ」と、笑顔で６９号機を評価した。 「スタートも内の方がわかりやすい。偶数枠よりも奇数枠の方が好きだし」とファイナル３号艇という条件は悪くない。実は江戸川は０３年２月のＧ１関東地区選手権を制してから、優出はすれども優勝は久しく遠ざかっている。埼玉支部の平石らしく、「やはり関東（のボートレース場）だし、勝ちたいと常々思っていますよ」ときっぱり。「足的には十分狙える足」と言うだけに、３コースからの自在戦で突き抜けるシーンを期待したい。

芦沢辰弘（２９＝茨城）が番手絶好で初日特選で快勝発進を狙う。 関東勢は地元天田裕輝ら４車。スピード上位の坂本貴史は北勢で１人のため番手が注目されたが、天田が自力勝負を選択したことで芦沢にすんなり坂本の番手が巡ってきた。「３番手は回らない。位置がなければ競りでも勝負する」と言い切っていたが、連係実績のある坂本の番手を無風で回る。坂本がカマして別線をたたき切ってしまえば、ゴール前差しで初日３連勝だ。

久田敏之（３６＝群馬）が準優１１Ｒを逃げて優出切符をつかんだ。もっとも、スタートはコンマ０１と肝を冷やした。 「あんなに早いとは思いませんでした。修正しないといけませんね」と、苦笑いを浮かべていた。仕上がりは上々で「バックで伸びたし、足はいい部類です」と、行き足から伸びにかけて軽快。優勝戦は２号艇だが、５号艇にインファイターの鈴木幸夫（６０＝愛知）が座るだけにセンター３コースとなりそう。攻撃スタイルで１号艇の中沢和志（４１＝埼玉）を脅かす。

初日メインのドリーム戦１号艇には桐生順平（３０＝埼玉）が登場する。前検日は気圧が低かったこともあり「回転が足りていなかった」と、重たさを口にした。 それでも特訓ではインから０台のスタートを決めたのはさすがだ。ファン投票１位での選出にも「ありがたいです」と話した。インからきっちり逃げて、期待に応える。

水摩敦（３１＝福岡）が、３０日に行われた芦屋ボート優勝戦で、インからコンマ１９のトップスタートを決めて逃げ切り優勝した。 ２着には西山貴浩（３０＝福岡）が入り、終わってみればＶ戦線を引っ張ってきた地元両者のワンツー決着という順当な結果だった。

予選９Ｒの太田竜馬（２１＝徳島）は、さらなるレベルアップを狙う。 前回のいわき平Ｇ１オールスターで準決進出。「体が勝手に緊張した」と、超一流との対戦で自分の気持ちの弱さを痛感したという。 今回を含め、今後はＧ２、Ｇ１とグレードレースのあっせんが続く。「これからが勝負です。今回から新フレーム。ギアも上げるつもり」。徳島の新鋭は、まだまだ進化し続ける。

予選４Ｒの野田源一（３８＝福岡）が不振脱出をもくろむ。 Ｇ１でも決まっていた単騎まくりが、最近は不発。「今期はＳ級が取れていない」とスランプに陥った。そこで方向転換。今回から新フレームを投入する。「今まで使っていたフレームがどうも、自分には向いていない。新しいやつに変える」。フレームメーカーごと変えた、まさに新車で臨む。忘れた頃の一発がそろそろ出る？

予選１Ｒの真船圭一郎（２９＝福島）が昇竜の勢いだ。 ２場所前の平塚Ｆ１でＳ級初優勝を飾り、続く松戸Ｆ１でも決勝進出。波に乗ってＧ３に挑む。「優勝はたまたま。でも、状態はいい」と控えめに自信をのぞかせた。唯一、気になるのは、マークする大森慶一との相性。 大森は「確かにあまり（連係が）決まった記憶がない」と苦笑い。真船の勢いが、嫌なジンクスすら払拭（ふっしょく）できるか注目だ。

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渡辺一－高橋に河村が続いて前受け。最後方から山中－渡辺晴がインを切ると、赤板から山岸－神山が飛び出して先制。岩津－渡部が続く。 渡辺一は山中をさばいて５番手からまくるが、バックで岩津に合わされ不発。山岸が逃げ切りＧ３初Ｖ。岩津に乗って外を伸びた渡部が２着。

戦国Ｇ３でニューヒーローが誕生した。山岸佳太（２７＝茨城）が赤板先行で後続を振り切り、Ｇ３初優勝。１０７期では新山響平に続き２人目のＧ３覇者となった。なお、９ＲのＳ級ブロックセブンは渡辺雄太が制した。 Ｓ級としても初の表彰式。大勢のファンを前に「自分でも信じられません」と、照れくさそうに汗をぬぐった。茨城の同期吉田拓矢、鈴木竜士よりも先につかんだＧ３制覇。「吉田君、鈴木君が取る前に自分で良かった」と率直な喜びを口にした。１０月には寛仁親王牌でＧ１デビューも控える。「まだ力が足りない。タイトルが取れるような選手になれるように」と決意を新たにした。もう“第３の男”とは呼ばせない。茨城王国は競輪界でさらなる隆盛を極めていく。【山本幸史】

島田なぎさが緊張の準優を乗り越え、優勝戦１号艇をつかんだ。 節間は「私がこんな成績だなんて、エンジンに助けられてます」と話していた。準優も「１Ｍ攻められても自分のターンをしたら前に出る」と４６号機を信じて回った。そしてツケマイに来た海野も「出過ぎ」と話した出足で先頭を譲らなかった。平和島は初勝利を飾った思い出の水面。「相性いいです」と笑顔で言い切る。初優勝も平和島で決める。

野相弘司が好気配だ。初日の６Ｒで１着だったが待機行動違反を取られて減点「７」。 ４日制の短期決戦で苦しい戦いに思えたが２８日の７＆１２Ｒを２着２本にまとめてオール２連対をキープ。優出勝負駆けの位置はキープした。「乗り心地だけを求めて調整したが、行き足、出足、直線と悪くなく、全体にちょっとずつ足はいい」。優出ボーダー８・００想定で連勝条件と、状況は厳しいが４＆１１Ｒの２走とも好パワー発揮なら怖い存在だ。

ボートレースメモリアルの熱戦が冷めやらぬうちに、是政キングの称号をかけた戦いが始まる。多摩川ボートのＧ１開設６３周年記念「ウェイキーカップ」が、明日３１日に開幕する。今年のＳＧクラシック覇者の桐生順平（３０＝埼玉）や、大会連覇を狙う篠崎仁志（２９＝福岡）が参戦。地元では長田頼宗（３２）、石渡鉄兵（４２）らが遠征陣を迎え撃つ。 長田頼宗は今年３回優出して２回優勝している。それでも調子がいいとは言えない。むしろ不調と言った方がいい。記念で結果を残せていないのが要因だ。「一般戦では上位で戦えても、記念で自分がどの位置にいるのか不確定。狙える位置なのか、ただ参加しているレベルなのか。１つ上のレベルで仕事ができていません。レベルが高いので、少しでも人よりいい部分がないと勝ち切るのは難しい」。長田自身が現状を一番痛感し、悩み続けている。 それだけに思い入れの強い多摩川で不振から脱却したい。「一番欲しい

平和島ボートは２９日、１０月２４日から開催されるＳＧ第６４回ダービーの初日ドリーム戦出場メンバーを発表した。 （１）峰竜太（佐賀）（２）吉川元浩（兵庫）（３）江口晃生（群馬）（４）瓜生正義（福岡）（５）白井英治（山口）（６）桐生順平（埼玉）。予備＝前本泰和（広島）。※艇番は審査期間の勝率順

ボートレースメモリアルの熱戦が冷めやらぬうちに、是政キングの称号をかけた戦いが始まる。多摩川ボートのＧ１開設６３周年記念「ウェイキーカップ」が、明日３１日に開幕する。今年のＳＧクラシック覇者の桐生順平（３０＝埼玉）や、大会連覇を狙う篠崎仁志（２９＝福岡）が参戦。地元では長田頼宗（３２）、石渡鉄兵（４２）らが遠征陣を迎え撃つ。今回は０９年当地周年覇者で、「夏男」ならぬ「夏から男」の菊地孝平（３９＝静岡）にインタビューした。 －今年も８カ月が過ぎました。振り返っていかがですか。 菊地孝平　年の初めの方は、まあまあ良かったですね。最近はパッとしないですけど、ただ、そんなにどうしようもないなって思う足のときはなかったし、これは良くないなと思ったのは、覚えている限り徳山（３月Ｇ２ＭＢ大賞）ぐらいじゃないですかね。グラチャンやオーシャンのときは、かみ合ってなかった。その中で最低でも準優には乗っておきた