岡谷健吾（３４＝広島）が通算６１回目の優出を果たした。実力は十分備わっているが不思議と優勝に縁がない。初Ｖへの意気込みについて「なるようにしかなりません。今節は足がいいって感じじゃないし、かえってリラックスしていけそうです」。これまで優勝のチャンスは多かったが、フライングなど失敗もあった。今回はいい意味で力みが取れている。「スタートを決めて、自分のターンができれば勝てる」。有言実行の逃げで優勝戦連敗に終止符を打つ。

７Ｒで池田紫乃（４１＝長崎）が、格上・瓜生正義を相手に勝ち切り、準優１枠をゲットした。イン先マイは信濃由行の差しを許したが、２Ｍで差し返して逆転した。「瓜生さんが攻めてくるのも見えたし、握って流れてしまった。でも足はいいですよ」と抜群足をアピール。準優９Ｒは中越博紀、向所浩二らＡ級男子相手に逃げ切りを狙う。

山下貴之（３９＝神奈川）が１、２班戦に復帰後、初の決勝進出に顔をほころばせた。 準決８Ｒは前を任せた河野淳吾が赤塚悠人の番手に飛び付いて番手を奪取。山下も佐々木健司との激しいやり合いを制すると、直線狭いコースを突っ込み３着に入った。「チャレンジから戻ってきて初めての決勝です。河野が走る前からやる気だったのですべて任せた。本当に前のおかげ」と河野をねぎらった。決勝１０Ｒは菅原裕太－三住博昭の後ろ。菅原が準決同様に積極策なら３番手からでも突き抜けを狙う。

榎幸司が２日目は鮮やかに連勝を飾った。 １３日は３５回の誕生日。自らの勝利でメモリアルデーに花を添えて「誕生日は意識はしていなかったけど、いい枠だったし、勝ててうれしいです」と満面の笑み。仕上がりに関しても「回ってから前に進んでいるし、伸びでやられることもない」と不安は見当たらない。予選ラストの３日目の走りも見逃せない。

ＳＧ２冠の古豪・篠崎実（６８＝川口）は湿走路の初日６Ｒで１着、良走路の準々決勝９Ｒで３着。走路不問の安定した成績で準決に進出した。 「試走からドドド（不整振動）がきた。絶好の展開で伸びていただけに、切り返す時に跳ねたのが悔しい」。タイヤ交換で跳ねを解消すれば前進が見込める。今節最年長が自身の持つ最年長優勝記録の更新に燃えている。準決９Ｒは持ち味の速攻力を生かし、卓越したテクニックを見せつける。

千葉市の熊谷俊人市長は１３日の市議会で、千葉競輪の事業廃止方針を変更し、現行の走路を国際規格に合うように造り替えて継続すると明らかにした。 熊谷市長は議会後に市役所で会見し「自転車のまちづくりを進める千葉市が新しい競輪にチャレンジする。（国際規格の周長２５０メートル木製バンクで）２５０競輪や国際大会を開きたい」と話した。市は１５年１月に業績低迷や施設の老朽化で１７年度末をめどに事業を廃止する方針を示していた。今後は現在の５００メートルバンクを取り壊し、新たに室内型２５０メートル木製バンクを建設する。経産省や競輪関係団体と合意しており、新競技場の建設費は運営を委託する企業に全額負担を求める。１３年度から千葉競輪の運営を包括委託している「日本写真判定」（東京都）などが念頭にある。２０年の東京五輪終了後をめどに新走路でのレース開催を目指す。 国際規格のバンクで競輪を開催するには自転車競技法の改正

予選１２位とぎりぎりで準優入りした田中豪（４４＝東京）が、Ｗ準優も気合の走りで突破。優勝戦３号艇で登場する。「何とかなりましたね」とレース後は安堵（あんど）した。 「足は全部がいい。乗り心地も良かった。課題はスタートだけ。行き足がいいので、どうしても自分の思った景色より早くなってしまう」。 １号艇の木村光宏は気配平凡だけに、チャンスは十分ある。スタート全速なら伸びて、豪快なまくりを披露する。

河村雅章（３４＝東京）が一発を狙う。決勝は外国勢が３車結束して圧倒的だがバベクの番手を大川龍二が初手から競る。この番手戦で前団がもつれれば、チャンスだ。初日特選も中団から切り替えてまくり快勝を決めている。初日の再現で波乱を演出する。

朝倉佳弘（３６＝東京）は初日特選に続き、準決９Ｒも番手絶好から余裕の抜け出しで連勝突破した。「連日、ラインのおかげですね」とまずは前で仕掛けた城幸弘に感謝した。 今期は差し足が絶好調で１１０点近くまで得点を伸ばしてきたが、不思議とまだＳ級での優勝経験がない。「１０年くらいＳ級にいますが、なぜかＦ１でさえ勝ったことがないんです。周囲からは記念の方が先なんて言われてます」。決勝は北日本３番手から悲願のＳ級Ｖを目指す。

桐生順平（３０＝埼玉）が２日目１２Ｒのドリーム戦をイン逃げで圧勝した。 「乗りやすいけど特徴がなくて普通ですね」とまだ納得の足ではないが、初日から２、３、１着と安定している。３日目の出番は５、１０Ｒの２走。準優当確を目指しての走りとなる。

森秋光が初日１、２着の２連対を果たした。４、６号艇を克服したのは大きい。 「中間速がいいですね。ここは気に入ってます。ただ、外枠だったから良かった。レバーを当てた時の起こしが不安なので、この伸びを落とさず良くしたいですね」。スローでのレースに対応できるか、が鍵だ。２日目１１Ｒは３号艇で真価が問われる。

宇佐見淳（３６＝愛知）が地元周年記念で、３戦２勝と絶好調だ。２日目３Ｒはカドから豪快にまくって１着。 「すごくいい感じでスタートできたし、エンジンのおかげです」と手応えも抜群だ。３日目は４Ｒ２号艇での１走。このままパワー全開で突っ走りたいところだ。

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優勝候補の楠木孝志郎（３３＝熊本）が、いきなり不安を払拭（ふっしょく）する。 前回佐世保は、ウエートトレーニング中のアクシデントで欠場したが、心配無用とばかり、明るい表情だった。「もう痛みがないし、練習してきた」。今期（７月以降）は５場所走って優勝２回、準優勝２回。Ａ級ではものが違う。初日特選７Ｒは出色のスピードに注目だ。

地元期待の若手・森田太陽（２３＝福岡）が、選手を代表して開会宣言を行った。 「台風（１８号）に負けない熱いレースを繰り広げます」と力強く宣言した。個人的にも「地元なので、予選を突破できるように頑張ります」。引いた３９号機は伸びが良く、前検から動きは上々だけに注目だ。

ドリーム戦出場選手のインタビューで、前回の当地戦で完全Ｖを達成した川野芽唯に負けない声援を受けたのが、元地元の寺田千恵（４８＝岡山）だった。 前節Ｖの１１号機を引き、「同期の大賀（広幸）君が仕上げてくれていますが、私には少し重いのでペラは片方たたきました」と手応えはまずまず。当地は昨年５月のオールレディース以来だが、「年４回くらい走りたいんですよ！　若松は育ててもらった水面なので頑張ります」と気合が入っている。

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花田和明が予選をオール３連対にまとめ、Ｗ準優１、４号艇を手にした。 今節はノーハンマーを貫いて、出足、行き足はトップレベルの動きを見せる。「（前回使用者の）桐生順平が最終日にたたいたペラの形だからね。乗ってみようと思って乗ったら、良かった。足は最近の中でもいい。万全です」と、最後は力強く言い切った。多摩川は０９年６月に優勝。それ以来の当地優出を目指して、巧みなハンドルさばきを見せる。

芦沢望が２日目から快調に飛ばしている。 「ペラ調整がゾーンに入ってきてエンジン（複勝率４４％）なりの動きになってる。上位だと思います。どっちかに振った方が面白いので伸びを付けてる。乗りにくさもないですよ」。直線が際だつ４３号機本来の動きとなった。準優１１Ｒは初日の６着２本が響いて４枠での出走となるが、一撃の魅力は十分だ。スタートで締め切れなくても、そこから加速する第二の矢でまくり決着を狙う。

遠藤雅也が力強い先行勝負でライン決着へ導いた。 初日特選１０Ｒは大方の予想通り遠藤が主導権。別線は巻き返そうとするが、遠藤のかかりが良く、赤塚悠人、今泉薫を不発に追い込んだ。「プレッシャーはあったんですけど、自分ができることは先行しかないので。後ろを見ている余裕はなかったし、“ノールック先行”でいきました」とレースを振り返った。練習方法や乗り方も変えて大崩れもなくなった。４２歳になった今が完成形だ。準決１０Ｒでも自分のスタイルを貫き先行で決勝進出を決める。

お父さん、頑張ります！　川村晃司が４場所ぶりの決勝を決めた。 ２連続連対の好成績にも「まだ流れる感じがない。セッティングを微調整する」と、思案顔で上積みを求めていた。ただ、愛息の話になると自然とほおが緩む。今年４月から峻輝さんが自転車の名門北桑田高校に入学、競技を始めた。「ずっと陸上をやっていたんですが、悩んだ末に自転車を始めたんですよ。だから、自分もいいところを見せようって思いますね」。苦手だという５００バンクを克服し、今年２度目の優勝を狙う。

ドミトリエフが競輪デビュー戦のバンクで快勝スタートを切った。 初日９Ｒは最終ホーム７番手。「自分の感覚を信じていたが、ちょっと遅かった」と仕掛けのタイミングを反省したが、上がりタイム１０秒８の１番時計で別線をまくり撃破した。３年前の１４年４月に当所デビューを振り返り、「違う惑星に来た気がした（笑い）。気が動転して決勝に乗れなかった」。緊張から予選５着で準決進出を逸したが、今や別人だ。今年はすでに１着１８回、優勝２回と競輪の勝ち方を覚えた。準決は別線を豪快なまくり一発で粉砕する。

日本競輪学校で１１～１２日に実施された第１１３回生徒第２回記録会で、橋本英也生徒（２３＝岐阜）が３０００メートルタイムトライアルで３分３３秒３２をマーク。 ８７年に神山雄一郎（６１期＝栃木）が記録した３分３５秒３０を３０年ぶりに更新した。

伊東競輪では、インターネットユーザーに対するサービス向上のため、無料ＷＥＢ予想紙「ニッカンＰＤＦ新聞」を全てのＳ級戦、ナイターで配信しています。 次回は９月１９～２１日に行われるＳ級シリーズ（Ｆ１）。この開催には短期登録の外国人レーサー３人が登場します。最近１０場所で優勝７回を数えるテオ・ボス（オランダ）、リオ五輪ケイリン銀メダリストのマティエス・ブフリ（オランダ）、７月に来日初Ｖを飾るなど進境著しいトマシュ・バベク（チェコ）と、いずれも世界に名だたる強豪。迎え撃つ日本勢も山中秀将（千葉）合志正臣（熊本）佐藤慎太郎（福島）ら好脚ぞろいで、白熱の攻防を繰り広げるでしょう。 ニッカンＰＤＦ新聞には、担当記者の予想印（◎○▲☆△）・短評・周回予想が付いた出走表、選手コメント、ニュースや話題の記事など、車券作戦に役立つ情報が満載。各開催日の前夜から無料でダウンロードでき、印刷までＯＫですから手放せ

決勝７Ｒに東日本でただ１人進出した北村貴幸（４６＝群馬）が読みをフル回転。ゴール前で強襲劇を狙う。 連日、レース勘も切れ味もさえている。直線でコース取りがいいのは、「直前にさ、カートレースで体幹と目を鍛えたからかな。鰐淵（圭佑）と一緒にさ、榛名（モータースポーツランド）に行ってきた。時速１００キロぐらい出る。天田（裕輝）ともまた行きたいな」と趣味の効果を挙げた。北村が大好きなカートレースは、約１００ＣＣのエンジンを積んでサーキットを走る。決勝もスピード勝負なら対応できる？