字が下手で恥ずかしい。でもハガキの宛名や冠婚葬祭の署名は手書きするしかない。どうすればいいか。書道家の岡部修一・省三両氏は、「人は文字を目で追うのではなく、全体を“絵”のようにとらえている。文字の配置や周囲の余白に気を付ければ、字は上手く見える」という――。 ※本稿は、岡部 修一・岡部 省三『理系の書道家が科学の視点で考えた、誰でも字がうまくなるすごい方法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。 人は宛名全体を絵画のようにとらえている 四角い紙や枠の中といった「決まった形」の中に文字があると、人はまず、文字を目で追うのではなく、全体を「絵」のようにとらえ、美しいか否かの先入観をもって読み始めます。つまり、人は最初に「文字の配置」や「周囲の余白」などを感じ取るものなのです。 ここでは、文字の「配置」と「余白」の問題点がよく表れる封筒(はがき)の表書きの実例を用い、簡単に説明しますが