カラフルな小さい丸で、数字が描かれた絵を見たことはありませんか? これは色覚検査に広く用いられている「石原色覚検査表」の図。学校での色覚検査は2002年から任意化されており、“この図を全く見たことがない若者”も少なからずいるのではないでしょうか。 人間が色を感じるのには、目の網膜にある「錐体」が関わっています。この視細胞は「L」「M」「S」と3種類あるのですが、各錐体の数やはたらきには個人差があり、日本人男性の約5%、女性の約0.2%は、識別しにくい色がある「色弱」だとされています。 かつて日本には色弱者に対する進学・就職制限が厳しい時代がありましたが、現在では「色弱者の多くが、支障なく日常生活を送っている」といわれています。その一方で、学校での検査任意化に伴い「進学・就職するまで色弱であることに気付かない若者が現れている」と問題視する報道も見られ、状況は複雑です。 色弱者を取り巻く状況は