東京大学大学院の工学系研究科航空宇宙工学専攻准教授で,クルマや人の渋滞がなぜ起こるかを解明する「渋滞学」で知られる西成活裕氏は2007年9月5日,横浜市内で開かれた「ムダとり」に関連するイベントで講演。「工場内でのモノの停滞を無くす『ムダとり』とクルマの渋滞を無くす渋滞学の取り組みは,研究すればするほど似ていることが分かってきた」と述べた。 渋滞学は,西成氏が10年ほど前から独自に研究を進めてきた学問。「流れがあるところに渋滞あり」との見地から,数学や物理学だけでなく生物学,心理学,情報学など他分野を統一的に扱う分野横断的学問として確立した。 渋滞が起きるのは,ある地点がボトルネックとなって流れをせき止めてしまうためだ。クルマの渋滞で例えるなら,高速道路の事故車や料金所などだ。これを解消するには,ボトルネックを取り除くしかない。西成氏によると,10年前までは高速道路の渋滞原因トップは料金所
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