脱水症状でよろめきながら、一歩一歩ゴールを目指すガブリエラ・アンデルセン(スイス)に、スタンドの観衆が立ち上がって声援を送る-。 美談として語り継がれる1984年ロサンゼルス五輪女子マラソンのワンシーンが、2020年東京五輪で再現されることを危惧する人がいる。 「フラフラになりながらゴールする姿は感動的と思われがちだが、命の危険を伴う。日本の夏は湿気の高さが特徴で、特にヨーロッパなど海外の選手には過酷だと思う」 1996年アトランタ五輪陸上女子日本代表で、2003年世界選手権女子マラソン銅メダリストの千葉真子さんが、首都・東京に潜む危険を指摘した。 東京五輪の会期は7月24日から8月9日までの17日間。東京では昨年のこの期間、最高気温が30度を超える日が12日あった。そのうち、東京五輪男子マラソンが行われる予定の8月9日に至っては38度の猛暑日だった。今年も7月5日以降、真夏日が続いている
![【東京五輪が危ない】(上)灼熱38℃ 選手と観客襲う 男子マラソン「過去120年で最も暑い環境」(1/3ページ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/24c3aec512f0f64481c4e3b8132070bbcecb9c6c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fresizer%2FJYRc8c3QNReWaFqpZOsYinyEMiA%3D%2F1200x630%2Fsmart%2Ffilters%3Aquality%2850%29%2Fcloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com%2Fsankei%2F5SHD563G75OY7PGCA22UF4SGVQ.jpg)