「What→Where→Why→Howの順番で考える」という、問題解決プロセスの全体像を示した第1回、その第1歩となる「何が問題かを明確にする(=What)」ステップについて詳説した第2回に引き続き、今回は、「どこが問題かを特定する(=Where)」ステップについて、具体的に議論していく。 皆さんは、「なぜを5回繰り返せ」という言葉をご存じだろうか。問題解決手法に興味を持たれた方なら、一度は耳にしたことがあるだろう。トヨタ生産方式の祖、大野耐一氏の名言である。問題の表面だけを見るのではなく、なぜ問題が起きているのかを、粘り強く、深く考えろ、という意味だ。 様々な事象の背後に隠れた真の原因を明らかにすることは極めて重要なことであり、その意味では「なぜを5回」は問題解決において必須の思考姿勢だ。しかし同時に、これは極めて難易度が高いプロセスであることを肝に銘じる必要がある。 たとえばあなたが企