アメリカで新型の空中監視プラットフォームの開発が進んでいる。監視カメラを装備した無人気球を成層圏に長期間浮かべて広範囲の画像データを高解像度で収集できるシステムだ。通常の人工衛星よりはるかに安価で、しかも地上のより近くで監視できるメリットがあるが、同時に市民のプライバシーが脅かされる可能性も高くなる。「ブルームバーグ」が開発会社や警鐘を鳴らす団体を取材──。 巨大風船が成層圏からずっと監視? 新型の高高度・長時間監視プラットフォームを開発する米国アリゾナの企業が、16日間のミッションを終えた。米国西部4州の上空に巨大な風船を浮かべた実験だったが、これはやがてこの風船を1回の打ち上げで何ヵ月も浮かべておけるようにするための道備えだ。 「ワールド・ビュー・エンタープライズ」社が命名・製造するのは「ストラトライト」だ。それは衛星画像を提供するひとつのシステムだが、そのために恐ろしく高いロケットを