適当な温度および圧力の飽和水蒸気中で加熱することによって微生物を殺滅する方法をいう。 本法は、主としてガス製、磁製、金属製、ゴム製、紙製もしくは繊維製の物品、水、培地、試薬・試液または液状の医薬品などで、高温高圧水蒸気に耐えるものに用いる。本法を確実にするため、滅菌器中の空気は操作中排気口からできるだけ排除し、本法を適用されるものが飽和水蒸気で満たされるようにしなければならない。通例、次の条件で行う。 115℃ 30分間 121℃ 20分間 126℃ 15分間 134℃ 10分間 滅菌処理に要する時間、コストが比較的少なくてすみ、その適用範囲も広く、乾熱滅菌(次項)に比べて多くの器具・物品類・液状物質に適用可能である。 鋼製手術器械、リネン類、ゴム手袋など高温・高湿に耐えうる物質の滅菌に病院、研究所、産業分野ほかで広く用いられている。 研究・産業用の高圧蒸気滅菌器は縦型のものが一般的で、鋼