核爆弾が落とされたのは、日本だけではなかった。 少なくとも、「スペイン」と「グリーンランド(デンマーク)」には落ちている。 故意に落とされたわけではなく、「事故」ではあるのだが……。 スペインに落ちたのは、1966年1月17日。 「パロマレス」という田舎町に、突然、空から核兵器4個が降ってきた。 4個中2個の水爆が爆発し、「プルトニウム」が広範囲に飛散。一帯は高濃度の放射能に汚染された。 放射性物質「プルトニウム」は、「かつて人類が遭遇した物質のうちで最高の毒性」とも言われる猛毒である。その毒性は2万4千年もたたないと、半分にならない。 核兵器を落としたのは、「アメリカ軍」。 空中給油に失敗して、核兵器を搭載した飛行機(B52)が空中爆発。 4個の水爆のうち、3個は地上に落ちたものの、残りのもう一個が「海中」に落ちたらしく、行方不明。 アメリカ軍は血眼になって海底を探しまわり、80日後に水