いくら世界に「おもてなし」を約束したとはいえ、チョットやりすぎだろう。6年後の東京五輪に向け、約1700億円の巨額予算を投じて建て替えられる「新国立競技場」。著名な建築家らも「8万人収容の巨大スタジアムが本当に必要なのか」と疑問を投げかけているが、過剰な「おもてなしスペース」が設計に盛り込まれていた。 事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)がまとめた基本設計条件案によると、新競技場の貴賓室や併設するラウンジなど「ホスピタリティー施設」に充てられる面積は2万420平方メートル。その広さは総延べ床面積(22万4950平方メートル)の1割を占め、競技フィールド(2万2000平方メートル)に匹敵する。 ホスピタリティー施設の面積の内訳は別表の通り。数字だけではピンとこないかも知れないが、世界のトップアスリートが躍動するフィールドとほぼ同じスペースが、各国VIPへの「おもてなし」に使われる