2010年03月20日18:50 カテゴリ本経済 イノベーションとは何ではないか アゴラ連続セミナーの4・5月のテーマは「イノベーション」。今さらという人もいるかもしれないが、18日に出た日本経団連の提言を読むと、まず「イノベーションとは何ではないか」を経営者や官僚に理解してもらうだけでも意味があるような気がする。 経団連は、政府が「イノベーション・ハブ」をつくって技術革新を推進し、「知的財産保護を強化」するよう求めているが、こういう官民の合意によってイノベーションが生まれることはありえない。経営者はイノベーションを、マーケティング調査→社内のコンセンサス→技術開発→製造・販売という単線的なサイクルで考えるが、それは神話だと本書は断定する。 たとえば、かつて洗剤の史上最大のヒット商品となった花王の「アタック」は、小型の洗剤が売れるというマーケティングによって開発された製品ではなかった。当初
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