立命館大学の薬学部北泰行教授の研究グループは、レアメタルを用いないクロスカップリング反応による導電性ポリマーと有機EL素材を開発した。 研究には、ヨウ素反応剤を用いたグリーンケミストリーなクロスカップリング反応を利用する。 クロスカップリングは、今年のノーベル化学賞の受賞が決まった鈴木章氏、根岸英一氏が基礎を築いた触媒を使って炭素同士を結合させ、新しい物質を作るもので、古くから日本が世界をリードしてきた研究分野。 様々な産業に応用されている基礎技術だが、クロスカップリング反応には、中国に依存度が高いレアメタルが必要だ。レアメタルはハイブリッド自動車や家電の生産に必要不可欠なものとなっているが、今回の尖閣問題や輸出規制で供給リスクが高いことが問題視されている。 北研究グループでは、こうした状況を打破し、有害物質を使用しないグリーンケミストリーの観点から新しい技術の開発に1985年頃から取り組