一昨年秋のリーマン・ショック以降、大不況にあえいでいた日本の電機メーカーにアップル“神風”が吹き荒れそうだ。サムスン電子など韓国勢の躍進に危機感を抱いた米アップルが、日本メーカーに再び注目し連携を深めているためだ。この神風を業績回復に生かせるか、日本メーカーの地力が問われている。 米アップルの高機能携帯電話(スマートフォン)「iPhone(アイフォーン)」を受託生産する台湾大手電子機器メーカーの鴻海(ホンハイ)精密工業と、ライバルの日立製作所が、携帯電話などに使われる中小型の液晶パネル事業で提携を検討していることが27日、明らかになり、関係者を驚かせた。この連携で中小型の液晶パネル事業では世界首位のシャープと肩を並べる巨大企業連合が誕生する。 2007年1月発売のアイフォーンは全世界で約7300万台を売り上げ、今年4月発売のアイパッドも発売から80日で300万台を売る大ヒットを記録している