70年以上、飲食や排泄(はいせつ)をせずに生きているとして、インド国防省の研究機関が身体のメカニズム解明のために調査し、世界中の関心を集めているヨガ聖人、プララド・ジャニ氏(83)。インチキ説も根強いが、多くの人々から生き神のような存在として崇拝されているジャニ氏とはいったいどんな人物なのか。ジャニ氏が暮らす寺院を訪れた。 (インド西部グジャラート州アンバジ 田北真樹子) グジャラート州アーメダバードから北に車で約3時間。巨大な岩が折り重なる丘の斜面に建つ赤い寺院が現れる。そこに住むジャニ氏は予知能力や病気を治す力があるとして、多くの信者を抱え、毎週日曜には数千人の参拝客を迎える。この日も長蛇の列だった。 寺院の大広間に、ブランコに横たわって信者にリンゴを手渡すジャニ氏がいた。静かな老人だと思っていたら突然、側近の男性を怒鳴りだした。かんしゃく持ちは有名だという。ジャニ氏に側近が「日本のメ