京都大学発スタートアップの京都フュージョニアリング(東京都千代田区)は6日、世界初となる核融合を発電につなげるための試験プラントの建設を8月に始めると発表した。2024年末の発電開始を目指す。 同社の事業・マーケティング本部マネジャーの與語めぐみ氏によると、プラントの建設費用は数十億円規模で、現時点では国内で複数の候補地を想定しており、今後確定する予定だという。世界に先駆け、脱炭素の切り札として注目が集まる核融合を活用した発電の実証を目指す。 核融合発電では、水素などの軽い原子の原子核同士を融合させて生まれる中性子をエネルギーとして利用する。化石燃料を燃やさないため、温室効果ガスを排出しないほか、海水から燃料を取り出せるため、エネルギー安全保障の観点からも注目されている。今回建設するプラントでは核反応がないため、放射性物質が漏えいするリスクや放射性廃棄物の発生もない。 同社の設立は19年で