タイトルは魔除け。 それはそれは昔、深夜の神社に向かう100段の階段の途中、下から12段ぐらいで私は妹を待っていた 風が、雲を押していた。月は半分だけ顔を隠しているような夜だった。 「お待たせ〜」と階段を上ってきた妹は片手にビール缶を持っていた。メーカーは覚えてない 「生憎小銭がなくて。ごめんね」と言いつつ 妹は申し訳なさそうには全くしていなかった。 だが、責めるのも私には出来ないので 「どうして神社の自販機にビールが売ってるんだ おかしいじゃあないか」とめちゃめちゃな事を言ってしまった。それに対し妹は「?」といった顔をし「お供えにしたり花見で飲んだりするからでしょ。変なこと言うね〜」なんて言うもんだ それを聞いてやっと私は妹に少し腹が立っているんだなと気づいて、顔をしかめたのだった それにしたってビールを一缶だけ買って誰が飲むのだろう。私だけか妹しか飲めなくなるが 「で、私思ったの。この