ここで話題となる「音響派」という名前は、その由来の一つとして、95年頃まで渋谷は現在のタワーレコードに程近いマンションの一室に存在したパリペキンレコードの中で、「現地録音」「音響彫刻」なるコーナー名のうちの一つとして店内の一角を占めていたという逸話がある。ただ本当に「音響派」なるコーナーがあったのかどうかは定かではない。それは、何よりその当時「音響派」なる言葉が世間一般には全く流通していない、渋谷のマンションの一室にしか存在していない名前であったからだ。 しかし当時はある意味知る人ぞ知る存在であった「音響派」ではあるが、現在では様々なレコード屋の店頭や音楽雑誌、人々の口にのぼるまでに普及している。そして普及したタームには必ず付きものの、当然のことながらそのタームを終わらせようとする動きもみえはじめ、「音響派」なる言葉も早々にも消え失せるのではないかという予測も現在では可能である。すなわち「