前回からの続きです。 ドキドキ!プリキュアの第一話初稿を書きあげたのが2012年8月6日。それから六回ほど書き直し、決定稿になったのが同年9月13日です。通常、アニメの脚本は三、四稿でフィニッシュですから、これはかなり丁寧な作業だったといえます。どうしてここまで時間をかけたかというと、監督もプロデューサーも皆、「このドキドキ!プリキュアという作品の出来不出来は、すべてこの相田マナにかかっているぞ」と感じていたからだと思います。 マナは、本当に難しいキャラクターです。 みんなから頼りにされる人気者というのは、匙加減を少しでも間違えると、心の機微が判らない独善的な人間として映ってしまいがちだからです。第五話のように、敢えてそういう行動をさせることもありますが、こちらが意図せずそう見えてしまうのは拙い。だから、マナの台詞ひとつひとつを徹底的に吟味して、心を砕いたつもりです。 たとえば、車酔いで具