《昭和61年、実家の「カメラのたかた」から独立した。「ジャパネットたかた」の前身となる「株式会社たかた」の船出には、大手との価格競争という荒波が待ち構えていた》 一般家庭へのカメラの普及に伴い、佐世保にもフィルムの現像とプリントに大手の代理店が進出し、「安さ」でどんどん攻めてきました。1枚35円程度だったプリント代が30円、20円と急落し、「プリント5円」の看板が出たと思ったら、最後は0円に。プリント代は0円でも現像代を高く設定して、そっちで利益を出すのです。大手特有の戦略ですね。 でも大手は安い印画紙を使い、どんどんプリントするので色がよくない。せっかくの子供の写真も顔がつぶれたようになったりしている。佐世保の周辺には有田、伊万里、波佐見と陶器の名産地が多く、陶器が売れるか売れないかは写真にかかってきます。僕は陶器をはじめ、すべての写真を色が悪ければ何回も焼き直すようにしました。また長く