唐突に聞こえるかもしれない。イノベーションといえども、何らかの方法論があるのではないか。このようなことが期待されるところではあるが、これは幻想である。 方法論を必ずしも否定しているわけではないが、●●思考、●●法と呼ばれているものを踏襲してもイノベーションは起きない。例えば近年「デザイン思考」がコモディティ化してきているが、これらも同様である。 イノベーションを起こすための方法論をいかに習得するかという発想では、イノベーションは起きない。 イノベーターの思考を妨げず、いかんなくその創造性を発揮してもらうことがイノベーションを起こすための鍵である。そのために今回は、イノベーターがどのように新事業創造を素薄めるのかを見てみたい。 実在の1人のユーザーから全てを組み立てるイノベーター 唐突であるが、イノベーターは「実在の1人のユーザー」を発見し、その1人のためだけにプロダクト・サービスを創り出す
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