激動の朝鮮半島。韓国に親北政権が誕生したらどうなるのか、米中は北朝鮮に対してどんな「秘策」を持って臨むのか――。 元駐韓大使の武藤正敏氏と、先日『活中論 巨大化&混迷化する中国と日本のチャンス』を上梓したばかりの中国問題のスペシャリスト・近藤大介(週刊現代編集次長)が緊急対談を行った。 なぜ「親北派」が選ばれてしまうのか ――北朝鮮の挑発、朴槿恵前大統領の逮捕、THAAD配備を巡る米中韓の対立など、朝鮮半島を舞台に問題が次々と噴出しています。国内情勢が混乱を極める中、5月9日に韓国大統領選挙が行われますが、最大野党「共に民主党」の予備選挙の結果、4月3日に前代表の文在寅氏が選ばれました。 「大統領になったら、まず金正恩第一書記に会いに行く」と公言するほどの親北派で、かつアメリカが韓国に配備しようとしているTHAAD(弾道ミサイル迎撃システム)の撤廃を訴えるなど、大胆な人物です。 混乱した状