迷走を重ねたHOYAとペンタックスの経営統合問題は、HOYAがペンタックスに対するTOB(株式公開買い付け)を開始することで合意に達した。HOYAによるTOBは早ければ6月1日にもスタートする見込み。ペンタックス株の23.9%を握るスパークス・グループ、12.9%を持つフィデリティ投信の動向が焦点になるが、これまでの経緯から考えて、TOB自体は成立する可能性が高いと見られる。 頑なにTOBに反対していたペンタックス創業家の態度も、既に変わってきている。「今はまだ考えがまとまっていない。しかし、(創業家がTOBに)応じなくても成立しそうな雰囲気だ。成立したら、HOYAがペンタックスの強みを最大限生かしてくれることを願っている」。創業家の中でも持ち株が最も多いと見られる松本毅氏(旧ペンタックス販売会長)はこう話す。 1カ月半にわたった騒動は詰まるところ、ペンタックス現経営陣の“独り相撲”に終わ