JR東海のリニア中央新幹線(東京−大阪)計画について、交通政策審議会(国土交通相の諮問機関)の中央新幹線小委員会が、南アルプスをトンネルで貫くほぼ直線の「南アルプスルート」が費用対効果などの面で「優位」とする分析結果をまとめ、事実上決着した。 これにより東京−名古屋が2027年度、東京−大阪は2045年度に開業するというJR東海の計画に沿って、最高時速500キロの「夢の超高速鉄道」構想は実現に大きな一歩を踏み出した。 ■表立った政治介入は「なかった」 JR東海はルートの候補として、「南アルプスルート」のほか、南アルプスを北に迂回する「伊那谷ルート」、さらに遠回りする「木曽谷ルート」の3案を提示、同審議会は2010年3月から各ルートの利便性や経済波及効果などを検討してきた。その結果、東京−大阪の所要時間67分、建設費9兆300億円という「南アルプスルート」が所要時間、建設費とも優位と認