関西電力大飯原発(福井県おおい町)で事故が起きたときのために政府が「特別の監視体制」を置くとする、同原発のオフサイトセンター(県大飯原子力防災センター)。訪ねてみると、災害時に機能を失う可能性が高いことが分かりました。東日本大震災の教訓がいかされない防災拠点をみると、再稼働の前提である「安全性」の危うい実態が浮かんできました。(大星史路、本田祐典) 護岸からも100メートル足らず 6メートル高い 女川は崩壊 オフサイトセンターがあるのは大飯原発から7キロ離れた、おおい町内の海岸沿いです。 敷地は海に接し、護岸から施設までは100メートルたらず、海抜はわずか2メートル。町が東日本大震災の直前につくった、「被害想定が甘いので見直し中」(町総務課)だというハザードマップでも、津波襲来時の浸水地域とされます。 「津波が来た場合に、施設が機能するかどうかは何とも言えない。防波堤のかさ上げは予定してい