女子大学による工学部の開設が始まっている。理工学部に進む女子学生は少なく、立ちはだかる「文理の壁」を崩すことが期待される。工学部を開設して1年がたつ奈良女子大学と、2024年度に開設を予定しているお茶の水女子大学。エンジニアリング業界の多様化が求められる中で、国立大学が導く「新しい工学部」とは。 日本には国立の女子大学が2校ある。西の奈良女子大学と東のお茶の水女子大学だ。奈良女子は22年度に工学部を開設し、お茶の水女子は24年度に「共創工学部(仮称)」開設を予定している。両大学は16年度、工学分野の教育強化のために、女子大で初めて工学関連の学位が取得できる大学院「大学院生活工学共同専攻」を共同で立ち上げていた。