動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿された被差別部落の個人宅などの動画約200本を、運営するグーグルが昨年、「ヘイトスピーチ指針に反する」として削除した。自治体などが削除を要請していたほか、被差別部落の出身者らが削除を求める署名を集めていた。インターネット上で被差別部落をさらす投稿は後を絶たず、出身者らは「世界的な企業が削除に動いた影響は大きいが、類似の投稿は多くある。さらに対策が必要」と訴える(森田真奈子) 昨年11月に削除されたのは民間アカウント「神奈川県人権啓発センター」の動画。2018年から全国各地の被差別部落の街並みを撮影して「部落探訪」のシリーズで投稿し、地名や個人宅、車のナンバー、墓石などがさらされていた。部落解放・人権研究所(大阪市)によると、シリーズは約200本の動画で構成され、一つの動画で数十万回以上の再生もあった。