日本人同士としては薬師寺×辰吉戦以来となる、同じ団体の同じ世界チャンピオンベルトを持った2人による王座統一戦。色々な意味で日本ボクシング史上に残る名勝負となった13年前の名古屋決戦と比較するのは可哀想だが、こちらもボクシングファン注目の好カードである事には変わりがない。 正規王者・新井田は20勝(8KO)1敗3分の戦績。96年11月のデビュー以来、2つのドローを挟んで無敗のキャリアを積み重ね、01年1月には日本ミニマム級タイトルを獲得、5月にはドローながら初防衛を果たすと、その3ヵ月後にはチャナ・ポーパオインを降してWBA世界ミニマム級タイトルを獲得した。しかしこの直後に、いわゆる燃え尽き症候群と腰痛を理由に王座返上・引退を発表。トレーナーに転身してしまう。無敗のまま、しかも世界王座獲得から防衛戦を行わないまま引退するという前代未聞の行動は業界内外で波紋を呼んだ。 だが、再び選手生活への意