東日本大震災と福島第1原子力発電所事故の被害の広がりに北朝鮮が高い関心を示している。特に原発事故対応について官製メディアを使って連日、新情報を伝え、放射線物質の漏出や海からの拡散まで詳報している。メディアは震災救援や原発対応で際だつ米軍、自衛隊の連携には一切、触れていないが、金正日政権は朝鮮半島有事にも通じるとされる史上最大規模の日米作戦の練度には、ことさら目をこらしているとみられる。(久保田るり子)原発は脆弱だった… 北朝鮮は大震災発生翌日の12日午後9時に初報道して以来、ラジオ、テレビ、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」、ウェブサイトなどほぼすべてのメディアを動員して報道を続けている。 内容は日本のNHKや各新聞社、さらに欧米通信社の報道を引用した事実報道で、写真や映像もふんだんに使って菅直人首相や枝野幸男官房長官の会見内容まで伝えている。18日には朝鮮中央テレビが政府機関とみられる「地震局