人工の稲妻を照射した原木から生えるシイタケ。 (Photograph courtesy Koichi Takaki) 日本では古くから落雷でキノコが豊作になるという言い伝えが信じられており、農家は農地への嵐の到来を歓迎してきた。そして現在、この伝承に科学的根拠を与える研究が進んでいる。日本食に欠かせない食材であるキノコは、実際に落雷によって数が増えるという。 現在、日本ではキノコの需要が高く、海外からの輸入量が増えている。主に中国や韓国から年間およそ5万トンのキノコが日本に輸出されている。 岩手県では4年間に渡る研究の一環として、農業試験場に植えた様々なキノコに人工的に発生させた稲妻を照射し、キノコの数が実際に増えるかどうかを確認する実験が行われている。 最新の実験の結果、稲妻と同等の強さの電気的刺激を与えると、ある種のキノコは従来の栽培法に比べて収穫量が2倍以上になることがわかった