毎月勤労統計の不正調査問題で追加報告書を提出後、記者会見をする特別監察委員会の樋口美雄委員長(手前)。奥は同委員会の荒井史男弁護士=東京都千代田区で2019年2月27日午後2時20分、宮間俊樹撮影 厚生労働省の特別監察委員会の追加報告書は、担当職員が有識者検討会や総務省統計委員会などで「虚偽申述」をしていたと非難しながらも、組織的隠蔽(いんぺい)も職員の隠蔽の意図も認めなかった。監察委は「隠蔽は積極的に隠すこと」という厳格な要件を設定したと説明するが、社会通念から乖離(かいり)していると言わざるを得ない。 報告書は「担当課(室)の独自の判断・怠慢で不適切な取り扱いや事実と異なる虚偽の説明をした」と厳しく批判した。「うそをつく」のは何かを隠す意図があるからだ。どれだけの人が監察委の理屈に納得するだろうか。27日の記者会見でもこの点に質問が集中した。樋口美雄委員長らは「時期や状況を総合的に考え