天下の外資系金融を蹴って総合商社を選んだ学生の記事「ゴールドマン・サックスを選ぶ理由が、僕には見当たらなかった」をきっかけに、総合商社の中の人とお話させていただくことになった。記事前編はこちら。 資源ビジネスは「中国と原油」に足元をすくわれる 商社は長らく資源ビジネスで利益をあげてきた。そして原油価格の下落についてはニュースでわれわれも知るところだ。だからこそ商社は「トレードから投資へ」と語っていたのではなかったか。 総合商社の中の人:総合商社は物流商売から、投資事業へ舵を切ったと言われますが、投資には大きく分けて「権益投資」と「事業投資」があります。 全社の権益投資でいえばここ10年の総合商社は軒並み、資源とエネルギーで儲かっていました。一部の総合商社にとって資源・エネルギービジネスは「すごく昔、安く仕込んだ権益投資が資源高で潤った」結果。中国・インドの成長と原油高に支えられてきました。