本将棋で用いられる8種類40枚の駒のうち後方への移動が可能な自分の駒は、初期配置や持ち駒を盤上に打った段階で5種類13枚(王将または玉将、金将4、銀将4、角行2、飛車2)、そのうち前後左右対称の移動が可能な駒は3種類7枚(玉将または玉将、金将4、飛車2)に限られる。このように後方への攻め方は極めて限定されるため、相手の玉将(または王将)が自陣内(自分側の三段目以内)へ移動、すなわち「入玉」されてしまうと、入玉した相手の玉将(または王将)を自分の駒で攻めることが難しくなる。また、入玉した側は歩兵などの小駒を数多く成らせることにより玉の守りを固めることが容易であるため、自陣に入玉した相手玉を詰ますことは更に難しくなる。 さらに、相入玉(自分、相手の双方が入玉した状態)になった場合は、勝敗の決着をつけること自体が困難になる。このため、入玉により対局者双方ともに勝敗の決着の見込みがなくなった場合は