本『仕事に活きる 教養としての「日本論」』の著者は、官僚時代に何度も海外に行き、各国の要人と会うたびに日本について詳しく聞かれたといいます。 私たちは、自分の住んでいるこの日本という国について、その魅力を意外と理解していないのではないでしょうか。 今日は本書から、大人なら教養として知っておくべき、日本のことを3つ紹介します。 1. 日本が平和なのは、宗教的な紛争がきわめて少ないから明治維新までに日本が戦った対外戦争はわずか三回です。(中略) なぜ日本だけが、かくも長きにわたって、平安を享受できたのでしょうか。 理由は多岐にわたるでしょうが、たとえば山折哲雄は、その著『日本文明とは何か』(角川書店)で、こう断言します。 「細部にわたる枝葉を切りはらっていえば、(日本が長い期間平安を享受できたのは)要するに政治と宗教の関係が均衡を保っていたからであった