なぜか盲点だった。パトス(Pathos)とペーソス(Pathos)について、それほど考えたことがなかった。要するに、元は同じ言葉のはずなのに、日本語では違う。なぜなのか? パトス(Pathos)とペーソス(Pathos)で、どっちが一般的な言葉かというと、ペーソスのほうだろう。ペーソスの意味はというと、大辞泉では、《もの悲しい情緒。哀愁。哀感。「ペーソスの漂う人情劇」》とある。間違いではないが、違うのではないか。こういうときは画像検索してみるとはっきりすることがあるので、やってみると、中年のおっさんのバンドが出てくる。誰? あ、末井昭さんがいる。え? 島本慶って、舐達磨親方。知らなかった。 それで、ペーソスというバンドの音楽を聞いてみる。『夫婦冷っけえ』という曲。ああ、まあ、たしかに日本語のペーソスってこれだなと思った。 つまり、「もの悲しい情緒。哀愁。哀感」というだけじゃなくて、なんか滑